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    高校生の勉強法


    池谷裕二 IKEGAYA Yuji   大学教授/専門 神経科学・薬学
    1970年 静岡県藤枝市に生まれ。
    1989年 藤枝東高校を卒業。
    1989年 東京大学理科一類に入学。東京大学大学院薬学系研究科へ進学。
    1998年 博士号(薬学)を取得。

    東京大学薬学系研究科助手、コロンビア大学生物科学講座客員研究員、東大講師、2007年8月准教授。日本薬理学会の学術評議委員・代議員も務める。

    文部科学大臣表彰若手科学者賞、日本薬学会奨励賞、日本薬理学会学術振興賞、日本神経科学会奨励賞、創造性研究褒賞などの賞を受けている。
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    学習とは繰り返しである

    海馬に必要だと認めてもらうには、できるだけ情熱を込めて、ひたすら誠実に何度も何度も繰り返し繰り返し、情報を送り続けるしかないのです。そうすると海馬は、「そんなにしつこくやって来るのだから必要な情報に違いない」と勘違いして、ついに大脳皮質にそれを送り込むのです。

    古来「学習とは何か」に対して、「学習とは繰り返しである」と言われてきたのは、脳科学の立場からもまったくその通りだと言えます。

    P 31

    レミニセンス効果

    レミニセンス効果とは、身につけたばかりの新しい知識よりも、脳の中でじっくり寝かせた知識の方が、脳にとっては利用しやすい知識になるという現象です。

    P 35

    忘却速度は、基本的に個人差はない。

    実際にテストをしてみると、単語を忘れる速度は人によって違わないのです。個人差はありません。誰でも同じように忘れていきます。

    つまり忘れることは、意識でまったくコントロールできないのです。どんなに意識してもいつかは忘れてしまいますし、逆に、忘れようと気合いをいれてみても素早く忘れることはできないでしょう。

    P 39

    海馬は一ヵ月の間に情報を選定する

    潜在的な記憶の保存期間は一ヵ月なのです。一ヶ月以内に復習しなければ、さすがに潜在的な無意識の記憶も無効になってしまいます。復習はいつやっても効果があるというわけではありません。最低でも一ヵ月以内に復習するようにしましょう。

    P 53

    海馬の性質を考慮した復習プラン

    海馬の性質を考えると、もっとも効果的な復習プランは、

    学習した翌日に、一回目
    その一週間後に、二回目
    二回目の復習から二週間後に、三回目
    三回目の復習から一ヵ月後に、四回目

    というように、全部で四回の復習を少しずつ間隔をあけながら、二ヵ月かけて行なうことです。

    P 54

    サーカディアンリズム(日周リズム)

    一日ごとの生活リズムは「サーカディアンリズム(日周リズム)」と呼ばれ、これは脳の「視交差上核」でコントロールされています。

    一般に記憶力はホルモンの関係から、朝から午前中にかけてもっとも高くなることがわかっています。したがって、効率よく勉強するためには、午前中をいかにうまく活用するかが肝心なのです。

    抜粋 P 59

    海馬の神経細胞も繰り返しの刺激を必要としてる=復習は必須

    海馬の神経細胞そのものが繰り返しの刺激、つまり「復習」を必要としているのです。神経細胞それ自体がそうなのですから、私たちに復習が必要なことはもはや避けられません。運命なのです。復習もしないで何かを習得しようという態度は、科学的に見てあまりにも間違った考え方だと言えます。

    P 72

    学習における二つのコツ:興味と感情

    マンネリ化せず、適度な緊張感を保ちながらLTPを起こすシータ波(興味)と扁桃体(感情)という二つの秘訣を適切に活用して勉強することが、効率よく学習できるコツなのです。

    P 84

    外発的動機:ご褒美や報酬

    外発的動機を利用する方法は、心理学的には有効な手段であるとされています。実際に、外発的動機がないと、学習能力がひどく落ちてしまうことが確認されていますし、動物ではまったく学習できなくなってしまうことがふつうです。

    P 92

    学習とは、関連の気づき

    学習とは「ものごとの関連に気づくこと」だと言えますね。今まで独立していた事象が、頭の中でつながることが学習の正体なのです。

    P 94

    成功には、多くの失敗が必要

    ひとつの成功を導き出すためには、それだけ多くの失敗が必要なのです。こうした数多くの失敗がなければ正しい記憶はできません。「失敗しない人は常に何事もなしえない」(フェルブス)との言葉通り、記憶とは「失敗」と「繰り返し」によって形成され強化されるものなです。

    P 95

    原因解明と、次回への解決計画

    「深い思案」と「楽天性」の両方を併せ持つことが勉学には重要なのです。


    いつも自分を磨いておけ。あなたは世界を見るための窓なのだ。   ショー(劇作家)

    P 96

    スモール・ステップ法

    しっかりと基礎を身につけてから、少しずつ難易度を上げていった方が最終的にははるかに早く習得できるのです。

    このように手順を分けて覚える方法を「スモール・ステップ法」と言います。

    P 104-105

    小さく小さく刻んで、積み上げていく学習

    「わからない」のは「分けられない」ことだから、とにかく小さく小さく刻むことです。そう、スモール・ステップ&パーフェクト・マスターが最善最短なのです。大局をつかんで、それを大きくいくつかに切って、さらにそれを小さく刻む。一つひとつ手順を踏んで積み上げていくことです。

    P 107

    作業興奮:心理学者クレペリン

    何事でも、始めてからしばらく経つと少しずつ調子に乗って集中できるようになる。これが作業興奮です。側坐核が目を覚ますのには時間がかかります。だから、とにかく勉強を始める。そして、始めたらしばらくは中断しないことが肝心なのです。

    P 109

    初頭努力と終末努力

    一般に、何かの作業を行うときの集中力は、初めと終りが特に強くなることが知られています。心理学ではこの現象をそれぞれ「初頭努力」「終末努力」と呼びます。

    P 117

    学習の転移

    ひとつのことを習得すると、ほかのことの学習能力も身につくというわけです。なんと都合のよいことではありませんか。この現象は、心理学用語で「学習の転移」と呼ばれています。

    しかも重要なことは、転移の効果は学習のレベルが高くなればなるほど大きくなるということです。つまり、多くのことを記憶して使いこなされた脳ほど、さらに使える脳となるわけです。

    P 124

    経験記憶と知識記憶

    自由に思い出せる記憶、つまり自分の過去の経験が絡んだ記憶のことを「経験記憶」と呼びます。一方、何らかのきっかけがないとうまく思い出せない知識や情報のような記憶のことを「知識記憶」と言います。

    P 132

    五感を利用して学習する

    学習時には、必ず手を動かして紙に書き、そして声に出して何度もしゃべりながら記憶するように心がけましょう。手、目、耳などの五感を最大限に活用して、海馬をフルに刺激しながら記憶するのが、学習の近道なのです。

    P 148

    方法記憶

    方法記憶には二つの重要な特徴があります。

    一つ目は、無意識に作られる記憶であるということです。スキーの滑り方は何度もやっているうちに自然に身につきます。だからこそ、体で覚える記憶と言われるわけです。

    二つ目は、方法記憶は忘れにくくて根強いということです。

    P 152
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    プロフィール

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    Author:bookback
    1981年東京生まれ。静岡育ち。

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