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    人間通でなければ生きられない


    谷沢永一 YAZAWA Eiichi   文学博士:専攻は日本近代文学・書誌学/評論家
    1929年 大阪市生まれ。
    1957年 関西大学大学院博士課程修了。
    1980年 『完本 紙つぶて』で、サントリー学芸賞を受賞。
    1991年 関西大学文学部教授を退職、名誉教授。
    1997年 大阪文化賞を受賞。
    2004年 『文豪たちの大喧嘩 鴎外・逍遥・樗牛』で、第55回読売文学賞研究・翻訳賞を受賞。
    2006年 『紙つぶて 自作自注最終版』で、毎日書評賞を受賞。
    2011年 心不全のため逝去。
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    大宅壮一からの教訓:語るべき時に語り、語らざるべき時に沈黙することが人間には必要である。

    つまり、自分の一番のとって置きの能力を発揮するためには、そのことができない時期にはあれこれ逆わず、深く沈黙し、力を貯えることが肝要であるということだ。
    大宅壮一は実質上、戦前から戦後にかけての何年間かを、開店休業の状態で過ごしている。表面上は、無為無策の日々に見えるが、人間、絶えず時めいているわけにはいかない。むしろそうした沈黙の時期を、いかに見定めるかも処世の知恵。

    P 96

    梅棹忠夫からの教訓:自分の目で調べる気持ちがなければプラス認識はできない。

    前向きの建設力、発達力に眼をつけようとすれば、人どうしても勤勉な姿勢をとらざるを得ない。
    が、マイナス点に着眼して論理構成しようとする限りは、勤勉な姿勢はいらない。ただ悲しい日本の現実や無為無策の政府を憂えていればよい。

    P 106

    高橋亀吉『経済学の実際知識』

    高橋亀吉はその刻苦勉励の生涯を通じ、大正十三年に書いた最初の著書、ベストセラーでかつロングセラーとなった『経済学の実際知識』以来、百冊を優に越える著書群を残している。その特徴は、ことごとしい理論優位の教科書でなく、着実な観察眼をもってする経済学的思考とは、こういうふうに急所を把握すべきだという目のつけどころを、実地に教えてくれる入門書ともいうべき本であり、実務家に重宝されて来たトラの巻ということ。

    P 128
    <備考・参照>

    高橋亀吉『日本近代経済の育成』

    とにかく日本の近代および現代を知るために、あらゆる書物の中でもっとも効率的な一冊を選べと言われたら、私はためらいなくこの『日本近代経済の育成』を推す。専門や職業がなんであれ、一般の読書人なら誰でも読める。便利重宝この上なしの、噛みしめて味の出る本だ。

    P 130
    <備考・参照>

    伊藤仁斎『童子問』:人生のあらゆる課題に適応する内容

    最低限の基本姿勢を決めるのに役立てるという観点に立って振返ってみるなら、私は江戸時代の儒学者、伊藤仁斎(1627~1705)の著した『童子問』という本が、改めて役立つのではないかと思う。つまり、人生のあらゆる課題について、充分に適応できるような普遍的な内容を持った、今読み返す価値が充分ある書物だと思うのだ。

    P 196
    <備考・参照>


    【近代デジタルライブラリー】
    伊藤仁斎『童子問 巻之上』

    伊藤仁斎:読書の際の心得

    「問う、『書を読むには何を以て要と為る』。曰く、『識見を要と為。書を読んで識見無きは、猶読まざるがごとし』」(下巻・第三十四章)

    たった一つ、見識を養うことだ。一つの見識を以て読書しなければ、万巻の書を読むとも何の益もない。それでは読んだことにならないのだ。

    P 222
    <備考・参照>


    【近代デジタルライブラリー】
    伊藤仁斎『童子問 巻之下』
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    Author:bookback
    1981年東京生まれ。静岡育ち。

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