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    ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法


    福田和也 FUKUDA Kazuya     評論家・大学教授
    1960年 東京生まれ
    1979年 慶應義塾高等学校卒業
    1983年 慶應義塾大学文学部文学科仏文学専攻卒業
    1985年 慶應義塾大学院文学研究科仏文学専攻修士課程修了
    1996年 慶應義塾大学環境情報学部助教授
    2003年 慶應義塾大学教授
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    ひと月の執筆量:114,000字~120,000字(400字原稿用紙・280枚~300枚)

    月に300枚書くというのは、職業的物書きの中でも、かなり多い方です。小説家、評論家、エッセイストをあわせても、現在20人そこそこでしょう。小説家の場合は、月に600とか、700枚を書く方もいるようです。

    P 14

    シェフ澤口知之の母上の言葉:男の仕事

    彼の母上は私も尊敬しているのですが、こう云ったという。世間には、志を得ないで、その力を発揮できない人がたくさんいるのに、恵まれて存分に働ける機会を得ていながら、しんどいとは何事か。男と生まれて、その限界まで働かずに、何の甲斐があるのか、と。
    まさしくその通りで、私もまた、同様の決心をしたのです。

    P 22

    翻訳書は原文を抜書きする

    翻訳の本についてですが、抜書きするほど気に入った、あるいは気になった部分は、原書にもあたって、原語も書いておくのです。
    そうすると、翻訳でとは違った、より一層の理解が深まりますし、語学の表現の勉強にもなります。

    P 72

    集めた資料は手書きでまとめる

    それをしっかりやっておけば、その時に頭に入る、入り方も違いますし、時間がたってからの復元力も違います。

    P 80

    情報を得る=能動的な行為

    高度の自発性、能動性が要求される行為である。あるいは、その能動性こそが、情報獲得の効率を確保するのです。
    情報における能動性とは、それを受けているその時点で、懸命に頭を動かして、それが自分にとって価値のあるものか否か、さらにはそれをどう料理してアウトプットするかという処まですましてしまうといことです。

    P 98

    情報の料理法に価値がある

    私に必要であるのは、たいした情報ではないのです。普通に新聞に載っていること、つまりは誰もが簡単に入手しうるものでかまわない。それを料理することに、私の存在価値があるのです。

    P 107

    ヘラルド・トリビューン

    業界の人が「ヘラトリ」と好んで呼ぶこの新聞は『ニューヨーク・タイムズ』と『ワシントン・ポスト』が共同で発行している国際新聞で、日本でも印刷をしているので毎日、私の住む地域だと、夕方にはその日の新聞を手に入れることができます。

    P 109

    情報から表現へ:現場に行くことで自分の枠から離れられる

    現場に行く、ということはありあまる情報を、具体的かつ生き生きと読むための手続きなのです。現場の雰囲気に触れることで、自分の枠を脱して、相手に思いをはせることができる。

    P 137

    資料の情報と現場の情報から生まれる独自の視点・表現

    資料に埋もれ、抽象的な情報に浸っていると、ある種の「理想」をつくり出してしまう、その弊を避けられないのです。
    だから、現場に、当の土地に行くのです。

    P 143

    書く仕事の流れ:体験⇒発想⇒執筆

    けれども、書くということは、ただ執筆をしたり、読んだりする行為だけではないのです。むしろ、発想をしたりするところから、出てくるものが、占めている。そして、私にとって、この思考や発想の、大元になっているのが、「遊ぶ」ということなのです。

    P 145

    批評家・保田與重郎(やすだ よじゅうろう、1910年~1981年)

    昭和の戦前期に一世を風靡した日本浪漫派の主宰者であり、三島由紀夫や太宰治に大きな影響を与えた人物です。

    P 171
    <備考・参照>
    Wikipedia:保田與重郎

    書くこと、確信を持って、淡々と書き続けること

    こう云うと無責任に聞こえるかもしれませんが、やはり書くことです。一行、一行前に進んで行く。そうやって書いていくことで、自分自身も前進しているのだ、と信じることです。実際、とにかく書き上げてみると、わかることがたくさんあります。

    P 186

    散歩で発想、散歩で思考をまとめる

    歩くことの、発想にかかわる効用は、先人たちも賞揚しています。西田幾多郎は早足で歩きながら、その哲学をまとめたといいますし、小林秀雄も、同様のことを云っています。私も、書く上での難関に当たり、どうしてもうまく切り抜けられない時には、歩くことにしています。

    P 189

    賭博師も執筆者も自分自身の「フォーム」を確立させる

    そして、どんなにツイても、あるいはスランプが厳しくても、そのフォームを崩さない、そのフォームを守りきる。フォームを維持することで、勝ち目をしっかりと拾い、停滞期にも大崩れをすることなく、賭博師として生活してくことができるのです。執筆にも、そういうスタイルがありますね。

    P 196

    ロック:萩原健太、クラシック:宇野功芳、浅田彰、映画:中野翠

    こうしたガイドを各分野にもっていれば、かなり広い領域において、だいたい気になるものをチェックしつづけていくことができるのです。

    P 202

    旅行ガイド:フランスはガリマール社、イギリスはキンダスレー・ドーリング

    ガリマールのものは、地図などは、いかにもフランス人好みに凝っていて、やや見にくいところがありますが、そのほかの部分はとても充実しています。美術館や教会、遺跡などの解説も一流のものです。それだけではなく、冒頭には地層、地史からはじめて、棲息している動植物(中略)や、樹木、草花といった、自然環境についてみっちりと描いてあり、さらには、綿密な土地の歴史が書かれています。

    P 207

    自分を書き手として育てる

    とにかく、まず大事なのは、書き続けるために、自分に何が必要なのか、何が欠けているのか、を冷静かつ正確に認識することです。きちんと認識できれば、かなりの部分は解決できます。

    P 219
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    プロフィール

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    Author:bookback
    1981年東京生まれ。静岡育ち。

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