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    ムダなことなどひとつもない


    酒井 雄哉 SAKAI Yusai      天台宗大阿闍梨・比叡山飯室谷不動堂長寿院住職
    1926年 大阪府生まれ
    1941年 慶應義塾商業学校に入学
    1944年 熊本県人吉の予科練に入隊
    1966年 比叡山延暦寺で得度
    1973年 千日回峰行を開始
    1980年 千日回峰行を満行。半年後に再び千日回峰行を開始。
    1987年 2度目の千日回峰行を満行。
    1995年 仏教伝道文化賞受賞
    2013年 逝去
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    とっさの瞬間に先に行けるかどうかが分かれ道

    行をしている最中に、「もう死んじゃうのとちがう?」と思ったことが何回もあるんだよ。そういう時でも、「やらなきゃならない、行くんだ!」と思ったら、前向きにものを考えてるから、不思議と行けちゃうんだよね。何でもやらなかったら、道は拓けない。

    P 46

    一日が一生

    そうやって、僕も草鞋を脱いで元の姿に戻る時にね、「今日一日、ああいうふうにすればよかった」とか、「こうすればよかった」とわかって、また新しい人間が完成して、次の日に出かけていくんだ。
    やっぱり、イチニが一生じゃないかなぁ。今日の自分は、今日でおしまい。

    P 92

    人間フル回転で生きる

    やっぱり、長生きをしていればいろんなことに会うし、いろんな経験ができる。人間フル開店するべきだと思うな。ただ、ボケっとしてるのはもったいないけど、フル回転していれば、昔の歴史や、昔の知り合いにふれあって、新しいことを知ることだってできる。新しい楽しみができるよね。

    P 130

    心の操縦法

    だから、現実にとらわれることから離れなきゃならない。現実にとらわれすぎると、視点がくらついちゃうからね。現実にあまりとらわれなければ、「なるようにしかならない。じゃ、次へ行きましょうか」と心に余裕ができるんだ。それは、一つの心の操縦法かもしれないな。

    P 184

    自分の原点を持ち、本線を歩く

    原点を持っていれば、自分を見失うこともないし、人生の本線に向かって歩いていける。それを生き方に発展させると、基本に生きるということになるんだ。それをはずしちゃったら、今まで背負ってたものがグワーッと放り出されて、とんてもないことになるよね。

    P 216

    自分の存在や今日を大切に生き切る

    要するにこだわらないで、一生懸命自分たちの楽しみを持って、自分の存在や今日を大切にするのが一番いいんじゃないのということだね。今こうしていても、とっとっとっと、今この瞬間はなくなっていっちゃうんだからな。そうやって見ていくと、細かい理屈をつけなくても、毎日毎日、ただ、それだけの、一日一生になっちゃうんだ。結局、それ以外にないんだから。

    P 223

    基本を大事に続ける、それは簡単なこと

    基本を大事にして、続けるということが大切なんだね。館が用によっては難しいかもわからないけど、難しい理論とか言葉はいらないんだな。ただ、それだけでスーッと生きていけばいいんだ。あれこれ頭で考えて計算して、難しく考えなくていいんだよ。だから、簡単なことなんだ。

    P 224

    身口意三業相応(しんくいさんごうそうおう):呼吸と心と体の一致

    行の最中に呼吸を正常にすると、体の動きがついてきて、体の動きがついてくると、心が穏やかになってくる。全部が一つになると、スーッと歩いていけるようになって、自然に集中力が高まって、無心になるっていう言葉で表現される状態になるんだな。

    P 232

    数息観

    集中力がつかみにくいなと思ったら、一つ、二つ・・・・・・と数えながら呼吸をしていくといいよね。数息観というんだけど、やっていくうちに落ち着いてきて、心がスッとしてくるんだよ。リズムに乗っちゃった人は、何度もずっと繰り返しちゃうくらい、集中力が高まってくるんだ。

    P 234
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    プロフィール

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    Author:bookback
    1981年東京生まれ。静岡育ち。

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