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    読書術


    加藤周一 KATOU Shuichi  文芸評論家・作家
    1919年、東京生まれ。
    東京大学医学部卒業。専門は、内科学・血液学。
    1951年、医学留学生として、フランスへ渡る。
    1956年、帰国。
    1988年、東京都立図書館長に。
    2008年、没。


    ページ数は以下の文庫に準拠。

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    本と異性の選ぶ基準

    どういう本を読んだらよかろうか、ということは、一般的には決められません。

    どういう女を口説いたらよかろうか、という、だれにも通用する標準などあるはずがないのと同じことです。

    まえがき 

    楽な姿勢で本を読む

    「正しい姿勢」というときの「正しい」は、どうも意味がはっきりしません。

    意味のはっきりしない文句には、あまり長くかかわらぬほうが、時間の経済というものでしょう。

    P 14

    本の携帯は閑暇の備え

    そういうときにいくら相手が偉い人でも、こちらに備えがなければいらいらしてきます。

    ところが懐から一巻の森鴎外(1862-1923)をとり出して読みだせば、
    私のこれから会う人がたいていの偉い人でも、鴎外ほどではないのが普通です。

    待たされるのが残念などころか、かえってその人が現れて、
    鴎外の語るところを中断されるのが、残念なくらいになってきます。

    P 18

    読書百遍、意自ずから通ず

    むかしの人ばかりではなくて、いまの読書家でも、たとえばアラン(1868-1951)は

    「繰り返し読むことのできないような小説ならば、はじめから読む必要はない」と言いました。

    P 40

    古典:新約聖書と論語

    日本人の立場から見ても、西洋との因縁が深い以上、
    また地球が小さくなり、その地球の大部分の地に圧倒的な影響をおよぼしているのが西洋思想である以上、

    新約聖書を繰り返し、できるだけゆっくり読むことは、
    おそらく論語の場合と同じように、時間のむだにはならないでしょう。

    P 50

    近代の古典の著者三人

    現に世界の人口のたいへん大きな部分は、比較的最近の本を古典として扱っていました。

    私が言いたいのは、マルクス(1818-1883)とエンゲルス(1820-1895)とレーニン(1870-1924)の書いた本のことです。

    経験の集積の秩序は急激な転換をもたらす

    経験の集積にはそれなりの秩序があります。

    その秩序は、知識の集積にあらわれる方法的な秩序とは、まったく別の種類の秩序です。

    P 89

    小林秀雄の外国語指南

    小林さんは、外国語の本を読むのにも、
    一日一冊を片づけられる程度の速さがなければ、
    そもそも外国の知識というものは使い物にならない、という演説をしました。

    原書を右手におき、翻訳書を左手において、左の翻訳書を1ページ読んでから、
    右の原書の1ページを読む、字引は使わない。わからないところはとばす――

    そういうやり方で一日一冊を読んで一年に及べば、おのずから翻訳なしに
    外国語の本を一日一冊片づける習慣がつく。自ずからその容量をつかむこともできるようになるだろうというのです。

    抜粋 P 95

    外国語の真髄

    私は外国語を覚えようとしていたのではなく、その外国語で書かれた本の内容をどうしても知ろうとしていたのです。

    P 130

    英語を使う目的の明確化

    いずれにしても、英語の場合に、文学を読むために必要な知識と、
    文学以外のものを読むために必要な知識とのあいだには、大きなへだたりがあるように思われます。

    P 140

    シンプル・イズ・ベスト

    17世紀のフランスの詩人ボアロオ(1637-1711)は「よく考えられたことは明瞭に表現される」といいました。

    文章があいまいなのは、多くの場合に、
    単なる技術面ばかりではなく、言おうとすることを筆者がよく考えていなかったということ、
    あるいは文章の内容を、作者自身が十分に理解していなかったということなのでしょう。

    筆者当人さえもよく理解していない内容を、読者がどうして十分に理解することができるでしょうか。

    P 178
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    プロフィール

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    Author:bookback
    1981年東京生まれ。静岡育ち。

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