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    新・メシの食える経済学


    邱永漢 Kyu Eikan  直木賞作家・経営コンサルタント

    1924年 台湾台南市生まれ。父は台湾人実業家。母は久留米生まれの日本人。
    1937年 13歳のとき台北高校尋常科に入学。
    1942年 来日。
    1943年 東京大学経済学部入学。
    1945年 東京大学経済学部を卒業後、東京大学大学院で財政学を研究。
    1946年 大学院を中退して台湾に戻り、土建会社経営や中学の英語教師や銀行のシンクタンク研究員を経験。
    1948年 台湾独立運動に関係して中国国民党政府から逮捕状が出たため香港に亡命。
    1954年 「密入国者の手記」が山岡荘八や村上元三から激賞され、「大衆文芸」誌で作家デビュー。
    1955年 小説『香港』で第34回直木賞を受賞。外国人として最初の直木賞受賞者である。
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    文学のテーマとしての金銭

    現に徳川時代には井原西鶴という先達が降り、『好色一代男』とか『男色大鑑』とかいった色恋の本を書くと同時に『日本永代蔵』のような欲得に焦点を合わせた名著もあらわしている。

    P 18

    一万円札からの経済学

    私の経済学は自分のポケットの中の一万円札から出発する。その一万円が自分のふところから出て行って、税務署の手に入れば、国家予算に化けるし、バーの酒に変われば、ホステスのネグリジェくらいには、化けるかもしれない。あるいは彼女のボーイフレンドのネクタイに化けることも考えられる。

    P 25

    成功と失敗

    一般に仕事に成功する要領を覚えるのは、成功と失敗を少なくとも一回ずつ繰り返したあとになってからで、成功につぐ成功というわけにはいかない。失敗して痛い目にあうと、この次からは絶対に失敗をしないようにしようと細心の注意を払うようになる。

    P 53

    お金と銀行

    金を持っている人で、お金をそのまま銀行に預けておくなどという人もめったにいるものではない。偶然、億の金を残した人でも、その金の出所をたぐっていくと、不動産か株を処分して金に換えた時期があり、単なる貯金をして億の金になった人などまずいないのである。

    P 53

    プロの定義

    プロかプロではないか、どこで区別するかというと、一つの職場でやっていたことがそのまま他の職場へ移っても通用するかどうかである。もしくは、独立して自営しても立派にメシを食っていけるかどうかである。

    P 70

    お金と土地

    いまでも銀行からお金を借りようと思えば、不動産を担保に提供しなかれば話は一歩も先へは進まない。お金の貸し借りの世界では、土地本位制はまだ死んではいないのである。

    P 100

    株の所有と情報のアンテナ

    多少でも株を持つようになると、人々は株価に影響を及ぼす諸条件に気をつけるようになる。株価を動かす変化は一つや二つではないから、一つや二つに神経を使っただけでは不充分であるり、あらゆることに聞き耳を立てて、将来起こるかもしれないことに対して推理力を働かさなければならなくなる。

    P 109

    下がる株と上がる株の扱い方

    下がる株はなかなか上がらない株だし、仮に上がるとしても時間がかかるから、いっそ思い切って売ってしまい、上がった株は残しておく。そうすると、自分の持ち株は上がった株ばかりになってしまい、「上がる株ほどよく上がる」という原則が働いているとすれば、目が覚めるたびに値上がりを享受できることになる。

    P 122

    固定観念の弊害

    人間は長いこと一定の環境にどっぷりと漬かってしまうと、固定観念ができてしまって、身動きができなくなってしまうものである。

    P 144

    リスクと冒険

    今日、アジア中に名を知られたジャーデン・マセソンでも、あるいは、バターフィールド・アンド・スワイアでも、いずれも開拓者時代に冒険を恐れなかった創業者たちによって築かれたものである。リスクをおかし、リスクを克服して生き残った者が財をなしているのである。

    P 150

    税法と使えるお金の関係

    会社のふところがそのまま自分のふところになっている中小企業の社長さんが、一番恵まれている。自分のサラリーを少なくしておけば、その分税金は低くなる。代わりに家族を一人残らず使用人にする。会社がお金を儲けても、ボーナスや配当金は一切支払わないことにして、儲けが出る前に必要経費としてお金を使ってしまうことである。そういう立場にいる人が、いまの日本税法のものでは一番の賢者であるということになる。

    P 171

    人に感謝される仕事

    お客が喜んでお金を払ってくれるような仕事をやることである。人が喜んでお金を払ってくれるのは、その人にとって値打ちあることに限られている。ひもじい思いをしないですんだとか、おいしい食事にありつけたとか、あるいは、うんと楽しい思いをしたとか、困っていたことが片づいて本当に助かったとか、要するに人に感謝される商品なり、サービスを提供すれば、人は財布の紐をゆるめてくれる。

    P 174

    全力、渾身、乾坤一擲

    これが自分の天職だと思ったら、わき目もふらずに全力を傾けることである。

    P 177

    信用と約束とお金

    社会生活をしていく上で一番大切なことは、周囲の人に信用されるかどうかである。信用とは約束をきちんと守るかどうかでよって決まることだが、経済社会では、お金についての約束が他に優先する。

    P 180

    商売の支払いは全て、現金

    商売をやるときも支払いは一切現金である。現金で払えないなら、商売はやらないというのが、私の商売の原則である。

    P 196

    タイミングとチャンス

    よく考えてからとか、もっと情報を見きわめてからとか、あるいはみんなでじっくり検討してからなどというのは、要するに何もしないのと同じことである。タイミングを失ったら、チャンスは逃げていってしまう。

    P 198

    昔も今も先は見えない

    昔の方がチャンスがいっぱいあったように見えるのは、それらのことにすでに答えが出てしまっているからで、先の見えないことでは昔の時点でもいまでもじつは同じなのである。

    P 200

    チャンスとスキマ

    社会はつねに動いている。だからつねにチャンスはある。できあがっている秩序だけを見ていると、新しく割り込むチャンスはほとんどない。しかし一つのことが飽和状態に達すると、新しいスキマが必ず出てくる。そのスキマを埋めると、また次の新しいスキマができる。そのスキマを埋めていくのが産業界の役割なのである。

    P 200
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    プロフィール

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    Author:bookback
    1981年東京生まれ。静岡育ち。

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