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    現代語訳 論語と算盤


    渋沢栄一 SHIBUSAWA Eiichi  実業家

    1840年 (天保11年)武蔵国榛沢郡血洗島村(現在の埼玉県深谷市血洗島)に生まれる。

    第一国立銀行、王子製紙、大阪紡績をなど約470社もの企業の創立・発展に貢献。
    一橋家に仕え、次いで幕臣となり、維新後は大蔵省に出仕。
    また経済団体を組織し、商業学校を創設するなど実業界の社会的向上に努めた。


    守屋淳 MORIYA Atushi  評論家

    1965年 東京生まれ
    早稲田大学第一文学部卒業。
    大手書店勤務後、中国古典の研究に携わる。
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    『論語と算盤』の成り立ち

    本書は渋沢栄一が書いたわけではなく、その講演の口述をまとめたものだ。
    一八八六年、渋沢栄一を慕う人々が竜門社という組織を作った。これが現在の渋沢記念財団の前身となったのだが、この竜門社が『竜門雑誌』という機関誌を発刊、栄一の講演の口述筆記を次々と掲載していった。そのなかから、編集者であり実用書の著書でもあった梶山彬が、九十項目を選んでテーマ別に編集したのが本書になる。

    P 11

    徳川家康の『神君遺訓』

    世間とのつきあい方のうまい家康公であるから、いろいろな教訓を遺している。有名な『神君遺訓』なども、われわれが参考とすべき世間とのつきあい方が、実によく説かれている。

    P 17

    持ちつ持たれつ

    結局、世の中は持ちつ持たれつなもの。自分も驕らないようにし、相手も侮らず、お互いに信頼し合って隙間風の吹かないようにとわたしは努めている。

    P 29

    孟子の思想

    中国古代の思想家である孟子は、
    「敵国や外患がないと、国は必ず滅んでしまう」
    と述べている。いかにもその通りで、国家が健全な発達を遂げていくためには、商工業においても、学術や芸術においても、また外交においても、常に外国と争って必ずこれに勝って見せるという意気込みがなければならない。

    P 30

    名声と失敗

    「名声とは、常に困難でいきづまった日々の苦闘のなかから生まれてくる。失敗とは、得意になっている時期にその原因が生まれる」
     と昔の人もいっているが、この言葉は真理である。

    P 42

    富と信仰

    わたしは常に、精神の向上を、富の増大とともに進めることが必要であると信じている。人はこの点から考えて、強い信仰を持たなければならい。

    P 47

    自分で箸を取る

    「何かひとつ仕事をしてやろう」とする者は、自分で箸を取らなければダメなのだ。

    P 48

    円と角

    人間はいかに人格が円満でも、どこかに角がなければならない。古い歌にもあるように、あまり円いとかえって転びやすくなるのだ。

    P 56

    殷王朝の湯王の新たな気持ち

    「殷王朝を創始した湯王は、自分の顔を洗うタライに『一日を新たな気持ちで、日々を新たな気持ちで、また一日を新たな気持ちで』と刻みこんでいた」
     何でもない教えなのだが、確かに、毎日新たな気持ちでいるのは面白い。

    P 112

    現実と理想との調和

    自分を磨くことは理屈ではなく、実際に行うべきこと。だから、どこまでも現実と密接な関係を保って進まなくてはならない。

    P 134

    自己研鑽、自己修養

    自分を磨くというのは、自分の心を耕し、成長させることだ。言葉でいえば「練習」「研究」「克己」「忍耐」といった熟語の内容をすべて含み、理想の人物や、立派な人間に近づけるよう少しずつ努力することを意味している。

    P 139

    孔子には奇蹟がないから、より信頼できる

    孔子の方が高く信頼できる点として、奇蹟が一つもないことがある。キリストにせよ釈迦にせよ、奇蹟がたくさんある。キリストが磔にされてから三日後に蘇生したというのは、明らかに奇蹟ではないか。

    P 151

    書物と効率

    福沢諭吉さんの言葉に、

    「書物を著したとしても、それを多数の人が読むようなものでなければ効率が薄い。著者は常に自分のことよりも、国家社会を利するという考えで筆をとらなければならない」

    といった意味のことがあったと記憶している。実業界のこともまた、この理に外ならない。

    P 164

    武士道のもっとも重要な部分

    「正義」 ―― みなが認めた正しさ
    「廉直」 ―― 心がきれいでまっすぐなこと
    「義侠」 ―― 弱気を助ける心意気
    「敢為」 ―― 困難に負けない意志
    「礼譲」 ―― 礼儀と譲り合い


    P 165

    渋沢栄一の実業界での業績

    関わった会社は、抄紙会社(のちの王子製紙)、東京海上保険会社(のちの東京海上火災)、日本郵船、東京電灯会社(のちの東京電力)、日本瓦斯会社(のちの東京ガス)、帝国ホテル、札幌麦酒会社(のちのサッポロビール)、日本鉄道会社(のちのJR)、など、その数何と約四百七十社。さらに東京商法会議所(のちの日本商工会議所)や、東京株式取引所(のちの東京証券取引所)設立にも中心的な役割を果たし、まさしく「日本資本主義の父」「実業界の父」と呼ばれるにふさわしい活躍を続けていった。

    P 233

    アカデミズムなどでの渋沢栄一の業績

    さらにアカデミズムの世界に目をやると、商法講習所(のちの一橋大学)、早稲田大学、同志社大学、日本女子大学、二松学舎など錚々たる学校の創設に彼は関与している。また面白いところでは、明治天皇崩御ののち、代々木に明治神宮やその外苑を造成する計画の中心人物となったのも渋沢栄一であった。

    P 235
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    Author:bookback
    1981年東京生まれ。静岡育ち。

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